卒業式に袴を着るなら、写真にも可愛く晴れ姿を残したいものです。普段スマホで写真を撮り慣れている人でも、着慣れない袴で撮影する場合はいつもと違うポイントに注意が必要でSNS用の顔隠し写真や集合写真の撮り方、プロへの依頼方法などもチェックしておきましょう。

袴姿の撮り方と美しく見せるポイント

袴スタイルで写真を撮る際は、美しく見せるためのポイントがいくつかあります。プロのカメラマンに撮影してもらうならポーズのアドバイスなどをもらえるかもしれませんが、友人や家族に撮影してもらう場合は自分で意識して美しく見えるように配慮しなければなりません。一つずつポイントを見ていきましょう。

袴コーディネート

袴コーディネートは印象を左右する大事なポイントです。基本的に袴スタイルは、上半身の振袖と下半身の袴の組み合わせで構成されるので、色や柄などのバランスによって見た目の雰囲気が大きく変わります。例えば、上下を同系色でまとめると上品な印象に、反対色を合わせるとメリハリが出て個性的になります。

近年は、帽子やブーツといった洋風のアイテムを取り入れた斬新なスタイルも人気です。細部にまでこだわった思い入れのあるコーディネートは、後から写真を見返したときも満足感があるでしょう。

小物

手に持つ小物をいくつか用意しておくと、ポーズにバリエーションが生まれます。

卒業式なら卒業証書や学位記などを持つと卒業写真らしいムードを演出できるでしょう。筒型の小物なら胸の高さで斜めに持つと上品に見えます。また、台紙なら顔の斜め下辺りに持つと、袴の帯を隠さずにポーズを取ることができます。袴スタイルのバッグ代わりになる巾着も、小物としてぴったりです。両手で持つと上品に、片手に持って肘を曲げるとキュートなイメージを表現できるでしょう。巾着の紐の長さは長すぎるとだらしなく見えるので、コンパクトに結んでおくのがポイントです。

写真の構図

写真の構図の基本を押さえておくと、クオリティの高い写真を撮ることができます。

自分が被写体になる場合は、レンズの位置がなるべく水平になるように撮影者にお願いしましょう。レンズを下から煽ると下半身にボリュームが出てしまって寸胴に見えます。逆に、上から見下ろすと顔が大きく見えてしまいます。友人の袴姿を撮る際にもぜひ気をつけてあげてください。

また、袴スタイルのポイントは腰から下の袴にあるので、全身を入れた構図も撮っておくようにしましょう。バストアップにする場合は、帯のリボン結びが見えるようにすると袴らしさを残すことができます。

卒業写真の構図としては、撮影場所の選び方も重要です。袴のデザインを際立たせるためにも、背景が乱雑な場所は避けてください。学校名が刻まれた正門や特徴的な建物、ゼミの研究室などをバックに撮っておくと、思い出深い一枚になるのでおすすめです。

ポーズ

袴姿を写真に残すなら、所作にも気を遣いましょう。特に、胴と足の向きや着崩れに注意をしておくと、静止画になったときに格段に美しく見えます。

カメラの前に立つときは、胴を少し斜めにすると身体の横幅がスマートに見えます。足元は、草履の場合はつま先を揃えて内股にしましょう。ブーツは両足のかかとをつけてから片足を少し後ろに引いておくと上品に見えます。

加えて、振袖のたもとから長襦袢が覗いていないかどうかもチェックしてください。肘を上げすぎると、長襦袢が飛び出しやすくなります。手首が見えすぎているポーズもはしたなく見えるので気をつけましょう。袴スタイルの定番ポーズは、振袖の柄を広げるように見せるポーズです。袖の中で肘を曲げ、袖口を軽く握り手のひらが上を向くようにして腕を広げましょう。両手を広げれば華やかに、片手だけなら可愛らしさを表現できます。

また、袴コーディネートに合わせてネイルにもこだわるなら、ぜひネイルがよく見えるポーズも残しましょう。顔のそばに片手を添えて、少しずらした位置にもう一方の手を添えると上品なポーズになります。

顔の表情

卒業写真は晴れの日の記念ですから、晴れ晴れとした笑顔の写真を残しましょう。

歯を見せて笑う明るい表情も素敵ですが、歯を見せずに微笑むと上品でフォーマルなイメージを表現できます。少しだけ首を傾けると、おしとやかな美しさも生まれます。

小顔効果を狙うなら、あごを引いて口角を上げましょう。ただし極端な上目遣いやあごの引きすぎは、不自然になってしまうので要注意です。

SNSにアップする顔隠し写真の撮り方

とっておきの卒業写真をSNSにアップしたいという人も多いでしょう。普段、SNS上で顔を隠しているなら、袴コーディネートをしっかり見せつつ上手に顔を隠せる以下のコツを取り入れてみてください。

事前に準備しておきたいのが、顔を隠すための小物です。台紙タイプの卒業証書や学位記、アンティークな表紙の本などは、卒業写真の雰囲気を盛り上げるアイテムです。また、動物のお面やドライフラワーのブーケで顔を隠すのも、可愛い演出になります。

あえて後ろ姿を撮影するのも、顔隠しにぴったりです。髪飾りやヘアアレンジへのこだわりをアピールできるでしょう。また、後ろから見ると袴の帯部分が高い位置にくるので、脚長効果も狙えます。足を前後に少しずらして立つと、よりスタイルアップにつながります。顔の輪郭だけが見えるくらいに振り返るポーズも、情緒があって美しく見えるのでおすすめです。

友達と複数人での写真の撮り方

友達と一緒に写真を撮るときにも、おすすめのポーズがあります。

2人で被写体になる場合は、鏡のように向き合って同じポーズを撮ると、それぞれのコーディネートの違いを際立たせながら仲の良さを表現できるでしょう。互いに背中を向けたり、手をつないでポーズを取ったりするのも可愛い写り方です。また、1人が正面、1人が後ろ姿など、反対向きに立つのもおしゃれなアングルです。3人以上の複数人になる場合は、グッと顔を近づけると賑やかな写真になります。端に立った人は外側の腕の肘を曲げて広げると、振袖の柄が見えてさらに華やかな印象になります。

プロのカメラマンに依頼するときの注意点

プロのカメラマンに卒業写真を依頼すると、クオリティの高い写真を残すことができます。卒業写真の経験が豊富なカメラマンなら、袴スタイルを美しく見せるためのアドバイスも期待できるでしょう。カメラマンに依頼する場合は、スタジオで撮る方法や、出張カメラマンを呼ぶ方法があります。

プロのカメラマンによる撮影は、袴の着付けやヘアメイクとセットでプランに含まれているケースもあるので要チェックです。袴を購入・レンタルしたお店と写真スタジオが提携しているなら、カメラマンに個人で依頼をするよりも比較的リーズナブルな価格で撮影してもらえるケースもあるでしょう。

また、スタジオ撮影は「前撮り」「後撮り」といって卒業式とは別の日に撮影するのが一般的です。袴をレンタルする場合は何日間借りておけるかをチェックして、撮影スケジュールを考えましょう。出張カメラマンに来てもらう場合は、ぜひ思い入れのある場所で撮影してもらってください。学生生活の思い出の一場面を貴重な袴姿で残すことができます。

まとめ

袴姿を美しく見せるには、背中や足先まで気を配って美しい所作を心がけることが大切です。カメラのアングルや小物遣いなどによってもバリエーションが生まれるので、たくさん撮影してみてください。

振袖＆袴レンタルショップ・スタジオTAKAZENでは、クラシック系からトレンドを意識したデザインまで写真映えするおしゃれな袴が揃っています。お気に入りの袴コーディネートが決まったら、きっとたくさんの卒業写真を残したくなるでしょう。お手持ちの着物や袴を持ち込む「撮影のみプラン」もあるので、ぜひ検討してみてください。