COLUMN
成人式振袖・卒業式袴選びのお役立ちコラム
コラム2022/04/27
振袖の重ね襟って?色別の選び方や付け方のコツを解説
「重ね襟」は顔まわりの印象を変えられるアイテムです。必ず付ける必要はないものの、付けるだけで襟元をパッと華やか見せてくれるため、振袖を着る際には「重ね襟を付けたい!」と考える人も多いでしょう。本記事では、重ね襟についての基本的な情報や、振袖の色別の選び方、付け方のコツなどをご紹介します。
そもそも重ね襟とは?
重ね襟(かさねえり)とは、着物と半襟の間から覗かせる飾りの襟のことです。
重ね襟は襟の部分だけのパーツで着物を何枚も重ねて付けるように見せることができるため、「伊達襟(だてえり)」と呼ぶこともあります。
半襟とは何が違う?
着物の襟部分の小物として「半襟」がありますが、重ね襟とは使い方や役割が異なります。
半襟は着物の下に着る襦袢(じゅばん)に縫い付けて使用するアイテムです。肌と直に接して襟元の汚れを防ぐため、着物を着る際には必ず身に付けるものだと知っておきましょう。
重ね襟はどう付ける?
重ね襟は長襦袢に付けた半襟と着物の間から5mm程度覗かせて付けます。たった5mmほどしか見えませんが、全体の印象を変えるほどの存在感があります。
重ね襟は装飾の役割のため必ず付けなければならないアイテムではありませんが、成人式など自分が主役となる場ではぜひこだわって選びたいアイテムです。
重ね襟を付けることで高級感が増す
重ね襟は本来、振袖や訪問着などのフォーマルな着物に使用されてきた歴史があります。
かつては「祝い事を幾重にも重ねる」という意味をこめて、何重も着物を重ねて礼装としての品格をアップさせていました。重ね襟を複数枚重ねることで、さらに高級感のある華やかな着こなしができます。
ただし、葬儀などの弔事の際には重ね襟はタブーです。華やかに飾る場ではありませんし、不幸を重ねるという意味にもなってしまうのでマナー違反とされています。
選び方1. 振袖の色で選ぶ
重ね襟にはさまざまな色や柄、素材があり、振袖との合わせ方に厳格なルールはありません。選び方のひとつとして、振袖や帯の色との相性を考えるとコーディネートに統一感が生まれるのでおすすめです。
代表的な選び方としては、振袖の面積の大きい色を基準にする方法です。同系色にすると落ち着いた印象になり、反対色を選ぶとメリハリがついてグッと引き締まります。
ここでは、振袖のメインカラーをもとに、コーディネートに合う重ね襟の色をご紹介します。
【赤色の振袖】緑や紫の重ね襟
赤色の振袖には基本的にどんな色の重ね襟でも合わせやすいです。中でも、緑系は赤色の反対色となるため、古典的で落ち着いた印象になります。
紫色の半襟を合わせると、大人びた雰囲気になるでしょう。人気カラーの赤い振袖は選ぶ人が多いので、重ね襟で自分らしさを表現してみてください。
【青色の振袖】赤や黄の重ね襟
青色は「寒色」といってクールな印象を表現できます。振袖が青色の場合は、青系の重ね襟を合わせると冷たい印象が強くなり、顔色が悪く見える可能性があります。そのため、青色の振袖には赤や黄などの暖色系を合わせるのが定番です。
色選びに迷ったときには、着物の柄にある暖色系をチョイスすると統一感が増すのでおすすめです。
【黄色の振袖】黄緑や黄、赤の重ね襟
黄色系の華やかな振袖には、色味の近い黄色や黄緑色の重ね襟にするとうまく調和させることができます。もう少し華やかな印象にするには、鮮やかな赤色の重ね襟がおすすめです。
個性的で大人っぽいイメージにしたいのであれば、黒色の重ね襟で黄色とのコントラストをつけ、全体の印象を引き締める方法もあります。
【白色の振袖】赤やピンクの重ね襟
白が基調の振袖は、淡い赤色やピンクの重ね襟を取り入れると、柔らかく愛らしいイメージに仕上がります。
白色系の着物は顔まわりの印象が寂しくなりがちなので、華やかな重ね襟をアクセントにしてみてください。
【緑色の振袖】赤やオレンジの重ね襟
緑色の振袖には、赤やオレンジ色の重ね襟を合わせてみましょう。
これも振袖の色の反対色を選ぶテクニックです。色にメリハリがついて、明るく豪華な印象を演出できます。
【紫色の振袖】黒やパステルカラーの重ね襟
振袖が紫色の場合は、さまざまな色の重ね襟が候補として挙げられるので、なりたいイメージから選ぶのがおすすめです。
黒などの濃い色であれば、落ち着いたクールな雰囲気になります。一方で、パステル系の明るい色にすると、上品な印象の着こなしになります。
【黒色の振袖】黄や赤、ピンクの重ね襟
モードで大人っぽい黒色の振袖には、黄色の重ね襟を選ぶと個性的でクールに、赤を選ぶとさらに大人びた印象になります。
シックな中にも可愛らしさを表現したい場合は、ピンクの重ね襟がぴったりでしょう。
選び方2. 重ね襟のディテールや素材で選ぶ
近年、色や柄以外にも、重ね襟のディテールや素材にバリエーションが増えています。振袖が古典的なものでも、重ね襟の選び方次第ではオリジナリティを表現することができます。
【パール付き】可憐な印象に
アクセサリーを身に付けたような雰囲気に仕上がるパール付きの重ね襟が人気を集めています。首の周りを一周するようにパールがあしらわれるので、後ろ姿も素敵になります。黒や濃い緑などのシックな振袖と組み合わせるときらびやかな着こなしになります。
パール以外にもラインストーン付きの重ね襟もあり、リッチなテイストにしたい場合におすすめです。
【フリル・レース付き】モダンでお洒落な印象に
フリルやレースの付いた重ね襟をプラスすると、よりモダンでお洒落な着こなしができます。レースやフリルのあしらいが控えめなタイプや洋服の立襟のような大ぶりのタイプなどがあり、選ぶものによって大きく印象が変わるでしょう。
ただし、装飾が過剰すぎるものはアンバランスになることもあるため、全身の着こなしを想像することが大切です。
【絞り】まとまった印象に
絞りとは、生地を糸で細かくくくって染める着物の伝統技法のことです。重ね襟だけではなく、着物や帯揚げなどにも使われます。
絞りの重ね襟と合わせて帯揚げも絞りにすることでまとまった印象になり、品格が生まれます。
そのほかにも個性を出せる重ね襟が!
上記に紹介した重ね襟以外にも、ストライプや花柄、チェック、水玉といった洋服のテキスタイルのような重ね襟も充実してきています。
カジュアルやレトロモダンのような、コーディネートに個性を出したいときにチョイスしてみてください。
振袖の重ね襟の付け方のコツ
重ね襟は、着物に直接縫い付けると着崩れる心配が少なくなります。
まず重ね襟を縦半分に折り、中心と着物の背中心を合わせます。そして重ね襟を5mmほど着物の中に入れ、背中心から左右5cmほど離れた場所に留めて、着付けを行います。この方法は、いつも同じ重ね襟を付けたいという人にはぴったりです。
着物に穴を開けたくない場合は、長襦袢に縫う方法やクリップまたはヘアピンなどで留める方法もあります。しかし、簡易的に留めているだけなので長時間経つと崩れてくることがあるので注意が必要です。
まとめ
重ね襟は成人式の振袖などの晴れの日を華やかに演出するためにもこだわりたいアイテムです。
振袖の色と同系色を選んでまとまりある印象にしたり、着物の柄の中にある一色を選んだり、反対色を選んでアクセントにしたりなど、同じ振袖でも重ね襟の合わせ方によって表情は変わります。
振袖&袴レンタルショップ・スタジオのTAKAZENなら、日本の伝統を感じる古典のデザインから、モード・キュート・ガーリーといった現代的なテイストのデザインまで、幅広いラインナップから自分好みのコーディネートを見つけることができます。
重ね襟の選び方に迷ったときは、ぜひ、参考にしてみてはいかがでしょうか。
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